- 働き始めて、一番嬉しかったことは何ですか?
- 私は現在、新規のセラミックスや炭素材を活用した高温発熱体の作成に取り組んでいます。この発熱体は「加熱に要するエネルギーの節約」をはじめ、様々なメリットが期待されます。しかし炭素材は、少しでも酸素と触れると消耗して本来の性能を発揮できなくなります。こうした課題に対して私は、自分なりの考察や周囲のメンバーたちとのディスカッションから、「他材料との複合化により炭素材の耐酸化性を向上させる」というアイデアを発案し、高温発熱体の性能を向上させることに成功しました。
- 開発者として何を大切にしていますか?
- 開発者というのは、自分の考えを持たなくては、開発を前に進めることができません。ただし、それと同じくらいに、自分の考えに凝り固まらず他者の考え方やアイデアに耳を傾けることが重要です。要素技術開発は、前例のない検討を行うことがほとんど。したがって、自分だけの視点や発想からだけで課題を解決しようとしても自ずと限界があります。ですから私は、自分の力で推測したり仮説を立てたりすることも大切にするとともに、上司や先輩、同僚たちの意見を常に尊重し、それらを踏まえて検討するように心がけています。
- TOMOEGAWAで今後挑みたいことは
- 現在は、最上流の要素技術開発に携わっていますが、将来はもっと製品に近い下流の開発業務にシフトして試作などの経験を積んでいきたい。そうすることで、製造技術の知識も修得して、要素技術から製品に至るまでの一連の流れに精通した技術者へ。さらにいつかは、自分の開発から生まれた素材を自分の手で世の中に送り出したいと考えています。