新規事業推進製品セルロース繊維配合 グリーンチップ® CMF®
植物由来の「セルロース繊維」高配合が可能
バイオマス素材である木材パルプを活用し、ナノオーダーからマイクロオーダーのセルロースファイバーを高分散、高配合し、成形時の流動特性の調整が可能なバイオマスプラスチック素材です。減プラしながら強度upもでき、成形性も良好な環境にやさしい新素材です。
※グリーンチップ®CMF®はエフピー化成工業株式会社との共同開発品です。
このようなお客様のニーズにお応えします。
また、特殊混練製法により、セルロース繊維の分散性、樹脂流動性を向上させてセルロース繊維を高配合できるため、石油由来樹脂の使用量を低減できる環境に優しい製品です。
特長 1環境対応
- バイオマス素材であるセルロースファイバーの高配合が可能
- 石油由来樹脂の使用量を削減=減プラが可能
- リサイクル性:ガラス繊維複合樹脂と比較して物性強度の劣化(減衰)が少ない(循環型ものつくり/サーキュラーエコノミー)
- CO2排出量:セルロース比率10%でもセルロースを使用しない従来のポリプロピレン(PP樹脂)と比べ、CO2排出量の削減に貢献
- リサイクル、サイクルタイム短縮などの対応により、さらに削減効果も
- AB、LB、LXタイプではバイオマスマーク認定取得
バイオマスマークとは
一般社団法人日本有機資源協会が認定する生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質及び安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している環境商品の目印です。
特長 2優れた成形性(易成形性)
- 樹脂の流動性改善→成形性向上。セルロース配合率が55%にもかかわらず、特殊混練製法によりMFR値(樹脂流動性)のコントロールが可能。射出成形、押出成形が可能。
- 高い分散性により、ポリプロピレン(PP樹脂)以外、例えば、ポリエチレン(PE樹脂)やエラストマーにも混合可能
特長 3素材特性
- セルロース繊維配合により、強化繊維無配合のポリプロピレン(PP樹脂) に比べ、引張強度が約2 倍、曲げ強度が2.3 倍、曲げ弾性約6.3倍、荷重たわみ温度(耐熱性)が1.5 倍と大幅に向上し、成形品の軽量化が可能
- セルロース繊維を配合していることにより寸法安定性が向上
- 成形条件により独特な風合いを出すこともできる高い意匠性(着色も可能)
- 印刷性能:一般的にオレフィン系樹脂は直接印刷することが難しく、特殊な表面処理や加飾フィルムのラミネート加工が必要。グリーンチップ®CMF®は製品表面部を荒らすことで、繊維質が表面に起毛、高い密着強度が得られる。
よくある質問
パルプ由来の樹脂強化の方法にセルロースをナノレベルのサイズまで解繊したCNFがあるけどどう違いますか?
CNFは解繊に大きなエネルギーが必要と考えられます。グリーンチップ® CMF®の製法は異なるためコストや環境への影響が低くなります。また、射出成形性に優れており、セルロースファイバーの分散性が高く、配合率を多くすることができます。
耐熱、耐冷温度を教えてください。
お問合せください。
品種はどんなものがありますか?
開発中のグレードも含めますと、一般射出グレード(低臭気タイプ)、高衝撃グレード、PEグレード、難燃グレード、一般押出グレードなどがございます。ポリプロピレン以外の樹脂への混合についてもお問い合わせください。
食品用プラスチック製品へは使えますか?
一般射出用グレード(低臭気タイプ)LB55、LX55ともに食品、添加物などの規格基準(厚生省告示370号)をクリアしております。
供給形態について教えてください。
ペレットでの供給が基本となります。量産品は25kg/袋です。サンプルについてはお問い合わせください。
リサイクルは可能ですか?
社内テストでは粉砕⇔成形を5回繰り返した試験片を評価しましたが、ガラス繊維複合品と比較して、減衰率は優位な結果となりました。
成形時に気を付けるべきことはありますか?
射出条件は、一般ポリプロピレンとほぼ同条件で成形することが可能ですが、一部ご留意いただきたい点もございますので、お問い合わせください。
用途例
【運送分野】
車載(内装)、航空機(内装)、船舶など
【家電分野】
スマホ等電子機器、白物家電、検査・評価機など
【建材分野】
住宅内装 水回り 配管など
ご採用事例
- 各種金融機関様:カルトン(キャッシュトレー)
- 有限会社古田化成様:「Nogakel(ノガケル)」テーブルウェア
- アウトドアショップSWEN様(株式会社エンチョー様):マグカップ
- 増田樹脂化学工業株式会社様:お箸
- 押し出し成形品:建材・デッキ材
グリーンチップ® CMF®のめざすべき姿
エネルギー、資源を賢く使いプラスチック使用量削減、CO2削減、循環型社会への取り組みを進めています。
国全体の目標
- ワンウェイプラスチックを累積で25%削減
- プラスチック製容器包装の6割をリユース・リサイクル等
東京都独自の目標
国の目標に加えて、廃棄物処理の支店から独自の目標を設定。
- 家庭と大規模オフィスビルから排出される廃プラスチックの焼却量を40%削減
現行の東京都資源循環・廃棄物処理計画における2030年度リサイクル率目標
- 一般廃棄物の再生利用率37%
東京都環境局発行「プラスチック削減プログラム~プラスチックの持続可能な利用に向けて~」より
循環型社会
廃棄物などの発生抑制と適正な循環的利用・処分により、天然資源の所費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会を目指します。
外部リンク
- ※アンケートのご記入により、CMFの資料がダウンロードできます。
- エフピー化成工業株式会社
- Nogakel(ノガケル)